船の組立工(鉄工)とは?仕事内容や身につく資格、広がるキャリアを解説

船の組立工(鉄工)とは?仕事内容や身につく資格、広がるキャリアを解説 仕事内容
船の組立工(鉄工)とは?仕事内容や身につく資格、広がるキャリアを解説

プラモデルやフィギュアを組み立てることが好きな方、ものづくりに興味がある方におすすめなのが、船の組立工(鉄工)です。
組立工(鉄工)は、加工された鋼材を図面どおりに組み立て、巨大な船の骨格をつくる専門職です。
プラモデルが小さな部品を一つずつ組み立てて完成するように、船も数多くの鋼材を正確に組み合わせながら形づくられます。もちろん扱うものは何十トンもの鋼材ですが、「図面を見ながら組み立てていく」という楽しさは共通しています。
未経験からでも図面の読み方や組立技術、クレーン作業など、一生役立つ技術を身につけながら成長できることも魅力です。
今回は、船の組立工(鉄工)の仕事内容や働く魅力、身につく資格についてご紹介します。

組立工(鉄工)とは?

組立工(鉄工)は、切断・加工された鋼板や鋼材を図面どおりに組み立て、船の骨格(船体構造)をつくる仕事です。
イメージとしては、大きなプラモデルを組み立てるような仕事です。
もちろん実際に扱うのは巨大な鋼板や鋼材で、クレーンなどを使って作業を行いますが、一つひとつの部材を図面どおりに組み合わせながら、少しずつ船の形をつくり上げていく点はよく似ています。
造船所では「ブロック建造法」が採用されており、小さな部材を組み立てて大きなブロックを製作し、そのブロックをさらに組み合わせて一隻の船を完成させます。
その最初の重要な工程を担当するのが組立工です。

組立工(鉄工)の仕事内容

図面を確認する
まずは設計図を確認し、

  • 部材の位置
  • 組立順序
  • 必要な寸法

を確認します。
一隻ごとに設計が異なるため、図面を読み取る力も身につきます。

鋼材を組み立てる
クレーンで運ばれてきた鋼板や骨組みとなる鋼材を組み合わせます。
最初は小さな部材ですが、少しずつ大きなブロックとなり、巨大な船へと姿を変えていきます。

ブロック建造法
ブロック建造法

仮付けを行う
組み立てた部材は、本溶接を行う前に仮付け(仮固定)を行います。
位置がずれてしまうと船全体の精度に影響するため、ミリ単位の正確さが求められる重要な工程です。

寸法・精度を確認する
組み立てた後は、

  • 寸法
  • 高さ
  • 水平
  • 部材の位置

などを確認し、図面どおりに仕上がっていることをチェックします。
問題がなければ、次の工程である溶接へ引き継ぎます。

組立工(鉄工)として働く魅力

巨大なものづくりを楽しめる
プラモデルやDIYなど、何かを組み立てて完成させることが好きな人には、大きなやりがいを感じられる仕事です。
最初は一枚の鋼板だったものが、自分たちの手で少しずつ船の形になり、やがて何百メートルもの巨大な船へと完成していきます。
完成した船を見たときの達成感は、この仕事ならではの魅力です。

一生役立つ技術が身につく
組立工として働くことで、

  • 図面を読む力
  • 寸法測定
  • 鋼材組立技術
  • クレーン作業
  • 玉掛け作業

など、ものづくりに欠かせない技術を身につけられます。
経験を積むほど、より大きなブロックや難しい組立作業も任されるようになります。

チームで一隻の船を完成させる
組立工だけでは船は完成しません。
溶接工、配管工、電装工、塗装工など、多くの技術者と協力しながら船を完成へ導きます。
一人では味わえない達成感も、この仕事の魅力です。

組立工と溶接工の違い
初めて造船業に興味を持つ方は、「組立工」と「溶接工」の違いが分かりにくいかもしれません。それぞれの役割は次のとおりです。

組立工(鉄工)溶接工
鋼材を図面どおりに組み立てる組み立てた鋼材を溶接して固定する
船の骨格をつくる船体を強固につなぎ合わせる
仮付け・寸法確認を行う本溶接・仕上げを担当する

どちらも船づくりには欠かせない専門職であり、お互いに連携しながら一隻の船を完成させています。

身につく資格

多くの会社では資格取得支援制度があります。
代表的な資格は次のとおりです。

  • 玉掛け技能講習
  • 床上操作式クレーン運転技能講習
  • ガス溶接技能講習
  • アーク溶接特別教育
  • フォークリフト運転技能講習
  • 高所作業車運転技能講習

働きながら資格を取得することで担当できる仕事の幅が広がり、キャリアアップにもつながります。

給与・キャリアアップ

組立工(鉄工)は、経験や技術が評価されやすい専門職です。
一般的には、

  • 未経験:年収300~400万円程度
  • 経験者:年収400~550万円程度
  • 班長・職長:年収600万円以上を目指せる企業もあります。

※給与は企業や勤務地、経験・保有資格などによって異なります。

経験を積むことで、

  • 班長
  • 職長
  • 現場監督
  • 生産管理

などへのキャリアアップも目指せます。

未経験からでも挑戦できる?

もちろん可能です。
造船業界では未経験者を歓迎する企業も多く、入社後の研修やOJTを通じて工具の使い方や図面の読み方から学べます。
資格取得支援制度を利用しながら、一人前の組立工として成長できる環境が整っています。

組立工(鉄工)に向いている人

次のような方は、組立工(鉄工)として活躍しやすいでしょう。

  • ものづくりが好き
  • プラモデルやフィギュア、DIYなど組み立てることが好き
  • 手に職をつけたい
  • 大きなものをつくる仕事がしたい
  • チームワークを大切にできる
  • コツコツ作業することが好き
  • 図面を見ることに興味がある

経験よりも、「組み立てることが好き」「ものづくりが好き」という気持ちが大切です。

まとめ|組立工(鉄工)は船づくりの土台を支える専門職

組立工(鉄工)は、船の骨格を組み立てる、船づくりに欠かせない専門職です。
図面を読み、鋼材を組み立て、巨大な船をゼロから形にしていく過程には、大きな達成感があります。
未経験からでも専門技術や資格を身につけながら成長でき、班長や現場監督などへのキャリアアップも目指せることが魅力です。「ものづくりが好き」「大きな仕事に挑戦したい」「手に職をつけたい」という方にとって、組立工(鉄工)は大きな可能性のある仕事といえるでしょう。

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